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2013.04.29

40代男性 動悸がする。 不整脈かと思ったが・・・・

40代男性 動悸がする。 不整脈かと思ったが・・・・
40代の患者さんが、不整脈のため紹介されてきました。2ヶ月前に左アキレス腱を断裂し、まだ松葉杖の状況でした。前日の午後職場で突然動悸息切れを自覚。数時間医務室で休んだ後かかりつけ医を受診したところ、心拍数が1分間130と速いため、脈を落ち着かせる薬を処方されました。当院受診時も心拍数は118/分と速く、何らかの頻拍発作(脈が速くなるタイプの不整脈)が続いていると考え心電図を分析しました。しかし、特殊な不整脈ではなく単に走った後のように脈が速い状態でした。最も考えられる病態は貧血(出血などで血液が足りない状態)ですが、そうではありませんでした。確定診断がついたのは心エコーという超音波診断装置を胸に当てた瞬間でした。“肺動脈血栓塞栓症”だったのです。一般には“エコノミークラス症候群”と言った方が分かりやすいかもしれません。先入観なしに考えるとすべてに納得がいきます。患者さんは2ヶ月前にアキレス腱の手術を行い、しばらくの間左足をギプスで固定され診察時も左足にはかなりのむくみがありました。足を動かせなかったため、下腿の静脈に血栓ができ、何かの拍子にそれが肺に飛んでいったと考えられました。肺における酸素取り込みが悪くなり、低酸素状態に反応して脈が速くなったのです。この患者さんは直ちに榊原記念病院に入院となりました。CTスキャンで肺動脈内に大量の血栓が証明され、血栓がこれ以上肺に飛んでしまうと生命に危険がおよぶため、血管内に下大静脈フィルターという器具(図示した虫のような形をしたものです)が留置されました。同時に血栓を溶かす薬が投与され病状は次第に改善しました。
 この患者さんを拝見させていただき、はじめ不整脈という先入観に捕らわれていたことを反省しました。疑問点があったら可能な限り原因を追求する姿勢は、今後も大切にしたいと思います。

後日談
 数週間後の木曜日、榊原記念病院に行き、この患者さんに留置されていた下大静脈のフィルターを自分の手で体外に取り出しました。血管内異物回収テクニックです。カテーテル治療専門医は血管内に存在するX線透視で見えるものは、その場所にかかわらずほとんどすべて回収できる技術を備えています。実際のところはゲームセンターにあるUFOキャッチャーに似ているかもしれません。
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